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月刊『資本市場』平成17年2月号 掲載原稿投資教育と株式学習ゲーム東京都立西高等学校 新井 明 5 生徒とともに株式学習ゲームは,すぐれた教材である。しかし,当然のこととしてそれはパーフェクトではない。市場メカニズムがいくらすぐれたものであったとしても「市場の失敗」を避けられないのと同じように,このゲームにも限界はある。その限界を踏まえながら,主体的な意思決定ができる人間を育てることが現在の社会科教育の担当者に課せられた使命であろう。 それは,簡単なことではないかもしれないが,まず,魁より始めよである。教師自らが生徒と一緒にゲームに参加しながら,学べばよいのである。現実に限りないシミュレーションであるこの教材の本当の効果は,ひょっとすると社会科教師の社会化にあるのかもしれない。 最後に,これまで一緒に筆者とともに学んでくれた1600人の都立国立高校の卒業生諸君,いやこれまでこのゲームに参加した全国の延べ約40万人の生徒諸君の10年後,20年後を期待して筆を置きたい。 なお,株式学習ゲームの授業と生徒の声に関しては,証券業協会のHP「証券クエスト」に「株式学習ゲームから発見したもの」として寄稿させていただいている。また,日本の経済教育の問題点に関しては,東京証券取引所の教員向けのメールマガジン『TSE教育ホットライン』に「日本の経済教育の現状と課題」として二度にわたって掲載させていただいている。どちらも教員向けですぐにアクセスできるものではないが,何かの折に参照していただければ幸いである。 |
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